Ｑ最近食欲がなくなってきたと思ったら、歯根に膿がたまり、1週間ほど前に病院で膿の部分に穴をあけ膿を抜く処置をしてもらいました。その後、1週間で、また膿がたまってきて、手術の際にあけた穴より膿を掃除する処置をしてもらいました。これは今後も週に1～2度おこなわなければならないという事です。右下の前歯がどうやらその原因で、レントゲンで見ると白く影がでてしまいます。お医者さんがおっしゃるには、その歯が自然に抜けてしまえば…ということですが、抜くとなると、最悪の事態を覚悟しての処置になるということです。最悪は安楽死とのコメントまで…。歯を抜くという事はやはりかなりの危険は伴うとは思うのですが、抜いて抜けない事はないのでしょうか？その歯がいけなくて、それさえなくなれば改善されるのであれば、他にばい菌がまわってしまう前にどうにかしてあげたいのです。ほっぺの穴からの処置は大変痛そうで何度も行うには見るに耐えないのです。今日はホントに元気がありません。昨日その処理を行ったからとは言い切れませんが、もし、何か抜歯等の情報があればいただければと思います。
Ａ 初めまして、飼い主様としては大変困惑しているでしょうね。頑張って強制給餌を行ってください。
◆リスクは高いと思います。獣医師としてはあえてハイリスクの処置を第一選択枝にする訳には参りません。飼い主さんからのリスク覚悟の切なるお申し出があれば別ですが、このケースは本当にリスク高いですよ。それに既に顎の骨の奥へのヒステル（トンネル状の膿の通路）形成があれば、抜いても緩和されるものの報われる保証はありません。前歯の場合、将来眼球や鼻腔内への感染の恐れはあります。前歯は余ほど腕に覚えのある先生しかチンチラはやらないかも？抜歯難しいのです。
リスク
①下顎骨骨折・顎関節脱臼
②歯牙が抜歯時に折れる
③歯槽骨膜炎の悪化
④鼻腔ない出血
⑤麻酔リスクと抗生剤投与のための鼓腸
やはり歯根に膿がたまる事の排膿は７～３０日毎になります。